2月 6th, 2019
■オランダのwebマガジン”Archello” に掲載していただきました。
https://archello.com/project/the-times-transplantation-building
詳しくはこちらまで ↓
山王マンション305号室リノベーション「時代移植」
■ ”ザ・タイムズ” トランスプランテーション ― ”時代” 移植
○ 目的は建物を寿命まで使い切ること、そのための手段が「リノベーション」
この部屋のリノベーションでは、次の二つのことをテーマにデザインしています。
一つは、部屋のリノベーションデザインの可能性について、もう一つは、築45年のこの「山王マンション」を寿命まで、できればあと55年、合計100年使い続けるにはどうしたらよいか?ということです。
それには次の二つの要素について考える必要があると思いました。
一つは「価値」もう一つは「時間」です。
○ 「価値」と「時間」
一般常識では、建物は、時間が経過するほど価値は落ちてゆきます。この常識的な論理では、古い建物は、価値が落ちてゆくばかりです。これではストック時代 のこれからの社会で、古い建物の価値は認められないので、建物を使い続けるのは大変困難です。
例えば、45年前の新築当時のままの、この305号室。時代遅れの薄汚れた和室3室3DKの部屋は、既に価値がないように見えます。40年以上使い続けたために、いたるところに傷は付き、部屋全体は薄汚れ、木は痩せてしまっています。はたして、このような状態で、どこかに価値は残されているのでしょうか?
そこで、「価値」と「時間」について考えるリノベーションです。
○ ”時代”を移植する
常識的には価値がないと考えられている45年前の当時の部屋を基本的に残します。その上で、まず中央部の一部をくり貫きます[切除]。次に、くり貫かれた部分に、2012年現在のデザインをはめ込みます[移植]。45年隔たりのある、新/旧二つの時代様式・デザインを並列させました。玄関から続く曲面内側が2012年の世界で、その外側が当時のまま残された1967年の世界です。二つの世界の境界にはストリングカーテンを設置し、45年隔たりのある二つの世界を透けて見通すことができるようになっています。つまり、「45年世界の旅」です。
果たして、古いものには価値がないのか?新しければ価値があるのか?45年という隔たりのある新/旧二つの世界の空間が共鳴しあい、新しい価値を生みだした、リノベーションルームの完成です。
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4月 4th, 2017
■ ”The American Architecture Prize 2016 Winners books” が届きました。
世界各国、様々な国の方々が受賞されています。
無限の電脳世界は建築作品の国境を無効化してしまいました。
ネットを開けば、世界中の作品が次々とアップされています。
メディアのグローバル化が、デザインのグローバル化を促進しているようです。
しかし同時に、ローカリズムが強化されているのも感じます。
建築賞も、グローバリズムとローカリズムがせめぎ合い、混沌とした状態になっています。
■ American Architecture Prize / AAP 2016 (アメリカ建築賞2016)受賞
INTERIOR DESIGN/Apartments Interior category (アパートメントインテリア部門)
the title of Bronze(銅賞)
アメリカで賞をいただくのは、アーキタイザー2014、アーキタイザー2015、につづき、三度目となります。
AAP 2016年の受賞者が掲載されておりますので、ご覧ください。
AMERICAN ARCHITECTURE PRIZE WINNERS : https://architectureprize.com/winners-2016/
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■ 山王マンション305リノベーション「時代移植」:The Times Transplantation Building
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9月 17th, 2015
■ 『ふくおかすまいづくりノート 2015秋冬号』<【FUKUOKA BI:KI(フクオカ・ビィーキ)】
に掲載して頂きました。
◯ホームページで『ふくおかすまいづくりノート 2015秋冬号』をクリックすると閲覧、ダウンロードできます。
西日本新聞社が福岡市で65万部発行するフリーペーパー 【FUKUOKA BI:KI(フクオカ・ビィーキ)】
http://bi-ki.jp/
◯『家づくりサーチ 「新築」と「リノベ」のポイントを知る』 P.22-23
「新築」なのか「リノベーション」なのか、迷われている方々も多いのではないでしょうか。
これは大変難しい選択で、簡単に答えが出せればよいのですが、なかなか簡単に答えはでません。
既存建物の現況を調査し、新築工事費と、補修+リノベーション工事費を比べ、
取り壊し建て替えたほうが良いのか、再利用しリノベーションしたほうが良いのかを
判断していく必要がありますが、リノベーションの場合は、どこまで壊しどこまでやりかえるのかの
判断が難しく、計画内容により金額の差が大きく異なりますので、判断が難しくなります。
時代は「新しいものをつくる」から「今あるものを活かす」時代へ移行しています。
空き家は全国で800万戸を超えてしまい、ますます増加していっています。
利用できる建物はできるだけ利用し、廃墟等利用できない建物は取り壊し、建て替え、もしくは、更地にもどすなど、
空き家を少なくするような、既存建物の仕分けが必要な時代に突入しています。
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タグ: FUKUOKA BI:KI(フクオカ・ビィーキ), ふくおかすまいづくりノート 2015秋冬号
4月 10th, 2015
■ 「シティ情報ふくおか」出版の「リノベーション&インテリア2015」 ムック – 4月1日発売
に掲載して頂きました。
リノベーション文化が着実に定着してきていることを実感できる内容となっています。
「日常の生活を主とした空間の提案」というスタンスが、新築物件紹介誌とは異なるテイストの紙面づくりとなっているのがわかります。
インテリアが自分の身体感覚の延長として認識されるようになってきています。
「シティ情報ふくおか」 FUKUOKA mook バックナンバー購入ページ
http://www.fukuoka-navi.jp/mook_info/
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各物件の詳細はこちらをご覧ください。
■ >> 山王マンション305リノベーション: 「時代移植」 - The Times Transplantation Building
2015:第27回福岡県美しいまちづくり建築賞 / 福岡県建築住宅センター理事長賞 受賞作品
2014:The Architizer A+ Awards 2014 / 審査員賞 受賞作品 (住宅インテリア部門)
■ >> T邸 – マンションリノベーション
■ >> I邸 リノベーション
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タグ: シティ情報ふくおか, リノベーション&インテリア2015, 掲載誌