6月 11th, 2017
■ 2014年10月の八女まち歩き以来、3年ほど過ぎた先日の6月はじめ、久々に八女のまち歩きをしてきました。
3年前、ボロボロ状態だった旧八女郡役所。復活していました!!
穴が空き、雨漏りしていた屋根が、補修後、瓦が葺き替えられていました。
屋根の土はすべて撤去し、防水シートの上に瓦葺きという現代の工法で施工されたそうです。
ボロボロ状態だった壁、建具は撤去され、新しい板張りの壁で補修されていました。
変形していた屋根、傾いていた壁も補修され、復活しています。
一部の外壁には「焼き杉」が使われていました。興味深い焼き杉の製作過程も教えていただきました。
一部は施工途中でした。
内部空間をみると、決していい状態とはいえない材自体、そして継手部分を、なんとか復活させようと、苦心して補修した跡が
個々かしこに見て取れました。
一部はお店として運営されています。
■ 旧八女郡役所ホームページ:http://gunyakusyo.com/
■ 朝日屋酒店:http://blog.livedoor.jp/asahiyayame/
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4月 16th, 2015
■ 九大箱崎キャンパスを<ワンダー的視点>で街歩きしてみました。
「ワンダーマップ」と「ワンダー解説」にまとめておりますので、ご自由にお楽しみください。
■ JPEG版
■ PDF ファイル版
九大箱崎ワンダーマップ-150416
九大箱崎ワンダー解説-150416
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こちらもお楽しみください。
>> リ・イマジネーション時代のまち歩きの意義
概要
数年前からまち歩きに参加するようになったのですが、建築を見に行くことは多い私も、日常的な町並みのまち歩きとなると、何を見たらよいのかわからず、何のためにしているのか意義もあまり感じられず、カメラを片手にただ適当にぶらぶら歩いてるだけでした。この時代において、観光地ではない、歴史的建造物や有名建築でもない、日常的な町並みのまち歩きにどんな意味があるのでしょうか?それを考えてみました。
目次
01 ”何もない” から ”これがある” 文化への移行
02 リ・イマジネーション時代のまちづくりとは、”文化づくり”のことである
03 ”文化”の基礎を作る”感性力”
04 複数の方々が参加し、発表する意味 - 多様な視点の獲得
05 ”景観評価” から ”解釈評価” へ
06 地元の人しかわからない表や裏の物語、”背景物語二倍の法則”
07 主観的解釈評価による”まち歩き”による段階的”まちづくり”イメージ
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5月 16th, 2013
■本日、カッシーナにてマラルンガのお話と、ミラノ・サローネのお話を聞かせていただきました。
ヴィコ・マジストレッティの”マラルンガ”が40周年を迎えていました。
マジストレッティの最高傑作であり、ソファーの最高傑作といっても過言ではない”マラルンガ”の秘話を聞かせていただきました。(おもしろかったです。一度みなさんもカッシーナのショールームで座ってみてください。)
ちなみに、”マラルンガ”は地名だそうです。
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5月 12th, 2013
4月から専門学校に入学された1年生の皆さんと、「山王マンション」の8部屋、そして、「杉の宮マンション」の2部屋、「玉川ビル」の1部屋のリノベーションルームを見学させていただきました。
↑ 「山王マンション」の一部屋。
8室すべて方向性の異なるデザインなので、好みが異なる学生のみなさんのさりげない会話も大変参考になります。
■リノベーション現象とは
「自分が着たい服を着るように、自分が住みたいデザインの部屋に住む時代」となりました。「リノベーション」とはその要望に対応した文化現象です。服に様々なデザインがあるように、リノベーションデザインも多様性が出てきています。デザインの多様性は、現時点では、新築では対応していせん。なぜなら、「新築」というだけでプレミアムが付き=「新築プレミアム」、わざわざ個性的なデザインをする必要はないわけです。個性的なデザインの部屋に住みたい方は必然的にリノベーションルームを選択することになるわけです。
■学生のみなさんが見学する意味
自分が住む場合、自分がデザインする場合、自分がオーナだった場合、それぞれの立場で部屋に対する見え方が変わってきます。
デザインを学ぶということは、それぞれの立場、視点を考えることでもあります。見学会とは、ただ完成品を鑑賞するだけではなく、そのようなそれぞれの立場や視点を学ぶ場でもあるのではないかと思っています。
■ストック文化の必要性について
ストック時代をむかえている日本では、近代文明の中のストック文化を作っていかなければなりません。ストック文化とは、100年単位の営みの話にな りますので、世代を超えて伝えていかなければならい文化です。これからも、なるべく若い方々にこういった見学会を通して、ストック文化について考えてもら える機会を作っていこうと思っています。
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■スペースRデザインについて
今回見学させていただきましたリノベーションルームです。
玉川ビル #702
杉の宮マンション #403
杉の宮マンション #405
山王マンション #206
山王マンション #302
山王マンション #305
山王マンション #309
山王マンション #401
山王マンション #502
山王マンション #508
玉川ビルについて
杉の宮マンションについて
山王マンションについて
■「山王マンション」リノベーションルーム
>>305号室 : ”時代”移植 ”ザ・タイムズ” トランスプランテーション
>>407号室 : ”時代”蘇生
>>603号室/402号室 :CQ
>>502号室 : ”古梁”
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タグ: マンション, リノベーション, 建築見学
3月 20th, 2013
1年間デザインを学び、4月から2年生になる皆さんに、少しでも刺激になってくれればよいのではないかと思い開催しました「山王マンション」のリノベーションルーム見学会。今回は、「山王マンション」の6部屋のリノベーションルームの見学をすることができました。
↑ どの部屋も、方向性の異なるデザインなので、好みが異なる学生のみなさんのさりげない会話も大変参考になります。
自分が住む場合、自分がデザインする場合、自分がオーナだった場合、それぞれの立場で部屋に対する見え方が変わってきます。
デザインを学ぶということは、それぞれの立場、視点を考えることでもあります。見学会とは、ただ完成品を鑑賞するだけではなく、そのようなそれぞれの立場や視点を学ぶ場でもあるのではないかと思っています。
ストック時代をむかえている日本では、近代文明の中のストック文化を作っていかなければなりません。ストック文化とは、100年単位の営みの話になりますので、世代を超えて伝えていかなければならい文化です。これからも、なるべく若い方々にこういった見学会を通して、ストック文化について考えてもらえる機会を作っていこうと思っています。
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「山王マンション」リノベーションルーム
>>305号室 : ”時代”移植 ”ザ・タイムズ” トランスプランテーション
>>407号室 : ”時代”蘇生
>>603号室/402号室 :CQ
>>502号室 : ”古梁”
■山王マンションリノベーションⅠ期_2004年 ― 福岡のリノベーション黎明期
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3月 1st, 2013
■下関街歩き-01 : 「晋作」
下関市内、「厳島神社」を出発点にして、25人ほどのみなさまと街歩きをしてきました。
「明治維新」、「壇ノ浦の合戦」はもちろんですが、昭和時代の建築物・大衆文化も見逃せないものが多々あり、幅広く、奥行きのある街歩きとなりました。
■ 「晋作」
何かあるだろうと思って楽しみにしてた「晋作」。はたしてどんなお店があるのだろうと思ったら、
出発点にありました(笑)・・・「本格炭火串焼・鉄板焼・石焼ビビンバ 晋作」
大衆文化が大好きなのが歴史上の人物や著名人がもつイメージや物語、ブランド力といってもいいかもしれません。ここでは、焼肉屋さんが私も大好きな幕末の志士「晋作」を手に入れたようです。
昭和の典型的なテント生地のサイン。それほど古くはないようです。もともとのアーケードはサビが出て良い感じに醸成されています。
↑ 「維新幕末年表」 その下に 高杉晋作の写真 そして、右側には看板が・・・
↑ 「全国晋作会連合会 下関支部」!
空白があると、色々”貼りもの”を貼ってしまうのも人情、大衆文化の特徴ですね。
↑ 神社の横の一等地に陣取る「晋作」。
神社横というロケーションを考えれば、鳥居横のこの2棟は、建物自体、日本家屋の質の高い良い建物なので、「晋作」と、お隣の青果・鮮魚やさんのテントサインだけでも取り払ってしまえば、景観上非常に良くなり、品も出てきそうです。一般的視点でみると観光地としてもそちらのほうが良いようです。
しかし、大衆文化的(サブカル的)視点では別の見方ができます。”景観”とか”品”とかそんなものはお構いないに、商売根性丸出しのまったくセンス無しの”昭和的ベタ感覚”で装っているところにおもしろみがにじみ出てきます。
この、「にじみ出てくるおもしろさ」に着目して街歩きをすると、まったく別の街の姿が現れてきます。日常の大衆文化をどのように評価すればよいのかは、まだわかりませんが、大衆文化的(サブカル的)視点が広まってきているのも確かなので、これからの街歩きでは、様々な視点で、自由に、自分の感性で街の姿を捉えることが楽しいのではないかと思っています。
次回に続く・・・
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タグ: 下関, 街歩き
1月 17th, 2013
■ 正月休みに「東京駅丸の内駅舎」を見学してきました。
私が学生だったバブルの頃、「保存か、建て替えか、論争」をしていたのを覚えています。結果、100年間生き残り、大工事により昨年新築当時の姿に生まれ変わりました。近代建築は、最長何年生き延びることができるのでしょうか?
東京駅丸の内駅舎全体を眺めるには、引きの空間が必要です。東京駅らしく駅前には十分な空間がありますが、左右地上部分に大きく飛び出した工作物があるために、駅舎全体を楽しむことができません。これらが必要なのはわかりますが、どうにかならないものでしょうか?とにかく、もったいない。
駅前広場の計画案は見たことないのですが、どのように計画が進んでいるんでしょう。
駅舎内には”東京ステーションギャラリー”があり、ここしかない荒々しい古いレンガむき出しの独特の雰囲気が好きで、よく行っていました。新しい”東京ステーションギャラリー”へはいけなかったのですが、また時間を見つけて行ってみたいと思います。
東京駅今昔物語 http://www.iza.ne.jp/event/photo/tokyosta03.html
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タグ: 丸の内駅舎, 東京駅
1月 5th, 2013
■ 給水塔
↑ 交通量の激しい17号線に沿って建設された「上尾白小鳩団地」(全35号棟)の西日に照らされた給水塔
同じ”箱”が画一的に建ち並ぶスケールアウトした風景の団地の中で、唯一、シンボリックに自己主張しているのが「給水塔」です。重力に逆らってそそり立つ「塔」というのは、それだけで用途やかたち、デザインに関係なく、人々の視線を奪い、何かしらの示唆を与えてくれます。
3本の組み柱により構成されています。みたところジョイント部分にはボルトが見えませんので、溶接で剛接合されているようです。このボルトレスの柱と梁の接合部(ディテール)が、シンプルでスッキリした印象を与えるデザインとなっています。シルバーの塗装が綺麗でサビの跡も見えないので、定期的に補修されているようです。
3本組み柱内の数本の配管も見逃せません。これは単なる塔ではなく、各住戸に給水するという重要なライフラインです。これらの配管類はこの塔がこの団地の住民の生活を支えていることを表現しています。
頂部、水槽を支える斜材が、やはり溶接で取り付けられているため、スッキリしたディテールになっています。この斜材は構造的に必要であったかどうかはわかりませんが、デザイン的にあったほうがいいのか、なかったほうがいいのか、意見が別れるところでしょう。
そして水槽を隠している紙コップ形の逆円錐形のカバー。このシルバーのシンプルな幾何学形のデザインが「聖火台」のようで、今にも炎が出てきそうです。この板金加工で作られた逆円錐形部分は職人さんの苦労のあとがみてとれます。多少無理に曲げられた板金の適度なヨレヨレ感、デザインポイントにもなっている適度な間隔で横縞を構成している板金ジョイント、これらに西日があたり鈍く反射するシルバー色、これらが頂部の独特な魅力となっています。
給水塔は、高い位置に水を貯めて重力により水圧を確保し各住棟・住戸に給水するために作られたものです。(現在は、電動のポンプで水圧を確保し給水しているので、給水塔や高架水槽は作られなくなりました。) もしかすると、少し大げさかもしれませんが、水がなければ生きていくことのできない私達にとって、給水塔からすべての住戸に水が送られているという意味において、団地住民のみなさんは、自分たちみんなの命を守ってくれている塔、いわば”いのちの塔”的なものを感じとり、特別な感情をもって眺めていたかもしれません。
○場所:上尾白小鳩団地・給水塔
○「上尾白小鳩団地」
ちなみに上尾白小鳩団地は、昭和42年に行われた埼玉国体の際に選手村として造成された場所で、国体終了後に県営団地として転用されました。白小鳩団地の名称は、当時選手村を「しらこばと村」と呼んでいたことが元らしいです。
○給水塔マップがありました。(笑)
塔マップ | あのタワーを忘れない:http://tower.30maps.com/
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タグ: 上尾, 埼玉, 給水塔